もう2009年も2月半ばを過ぎましたが、
遅まきながら2008年を振り返ってみようと思います。

今日は見に行ったライブについて。

2008年は、図らずも見に行ったライブがすべて
ちゃんと椅子に座ってみるというものでした。

去年以前は、好きなアーティストが来てるから見に行こう、とか
面白そうだから見に行こう、という感じでわりと軽くライブに足を運んでいたのですが、
去年は、とにかく驚きを求めてライブに行くようにしよう、と思って行った結果、
全て指定席のコンサート仕様となりました。


1. Composium 2008 / Steve Reich @ Tokyo Opera City Consert Hall (2008/5/21)

まず会場に驚く。
新作のDaniel Variationsの30分間を目をつぶって陶酔の中で過ごし、
圧巻のMusic for 18 Musicians !
演奏はEnsemble Mordenというドイツの現代音楽アンサンブル。
Reichの特徴である、ズレの調和と高揚を、
(たぶん)18人の生身の演奏家が一糸乱れずに淡々と演奏していく。

鳥肌立ちっぱなしの60分間。
打ち込みのテクノでは、決して到達することのできない境地。


http://www.operacity.jp/concert/compo/2008/
http://www.stevereich.com/
http://www.ensemble-modern.com/

2. datamatics [ver.2.0] / ryoji ikeda @ The Garden Hall Yebisu (2008/3/16)

Reichとは正反対に、このライブには演奏家は誰もいない。
たぶん本人も居なかったんじゃないんだろうか。
だから、ライブというよりは試聴会。

ただし、相当に狂った試聴会であった。
下にあるのはその試聴会で流された映像のスクリーンショット。
映像も十分刺激的なものだったが、そんなものは見ていられなかった。

最初から最後まで、
音の一つ一つが脳に直接刺激を与え、
脳がそれらの音をまとめあげていくような感じで、
その快感に浸っていたいがために、
脳は目を開くことを拒み、脳内で快感を増幅させていく。
なんとも、簡単にあちらの世界へ言ってしまえそうな危ないライブだった。



http://www.ryojiikeda.com/

3. Tai Rei Tei Rio / Masakatsu Takagi @ めぐろパーシモンホール (2008/10/15)

約1年ぶりの高木正勝。
2007年あたりからの映像作品は、
それまでのものと比べると明らかに暗くなった。
それまでは、明るい部分、美しい部分にだけ焦点を当てて
作ってきたかのような作品群だった。

少女を主なモチーフとした点は変わらないものの、
中にはグロテスクと言ってもいいような暗さを持った作風になってきたのと同様、
音楽もひたすらに美しいメロディーは鳴りを潜め、
即興でノイズを自由に鳴らしていたライブだった。

時折どこへ向かっているのかわからないようでありながらも、
音の美しさと、映像のディテールの美しさは以前にも増していたように感じた。



http://www.epiphanyworks.net/trtr/
http://www.takagimasakatsu.com/

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